武蔵国分寺−1/25

jun1940

2008年01月27日 23:05

殿ケ谷戸庭園から府中方面に下り、野川を渡る。
数分でお鷹の道起点。国分寺一帯は尾張徳川家の御鷹場。「ハケ」と呼ばれる湧水の小川に沿って歩く。
駅周辺と一転して鬱蒼とした竹林のなかに昔の門構えや建物が残っている。
時の流れを遡る。


 季節がら花には乏しいが、静寂の林を進むと紅い鳥居が目に付いた。
真姿の池。日本の水100選の1つ。昔 不治の病に冒された絶世の美女が神のお告げに従ってこの水で顔を洗って治ったとか。
湧水をペットボトルに汲んでいる人が居た。
更に歩いて武蔵国分寺へ。


境内には万葉の草木に歌が記されている。
半世紀前に学んだ歌人とその歌を草木を眺めながら、様々な思いに浸る。
堅い蕾をつけたカンアオイが印象的だった。
竹笹ーfeverの私としては竹笹を読んだ万葉歌が3首もあり、思いがけない贈り物。







竹笹は「イネ科」だが、ここには「かほん科」となっている。
広辞林には「かほん科=禾本科」→イネ科    と出ている。
「 かほん」 は倭言葉なのだろうか?


寺を出て更に歩き、国分寺跡に立つ。
青春時代を共に過ごした国分寺。
その後十分に歳を重ねて、ここに立ち、自分たちの「昔」ばかりでなく、遥か遥かな古人の夢の跡に思いを馳せる。
身を切るような寒気の中に立ち、厳粛な思いで蒼穹を仰ぎ見た。
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